題名

二人奴(ににんやっこ)

本名題

能中綱摂の花轢(よいなかつなひいきのはなだし)

別題

曽我模様(そがもよう)

詞章

国書刊行会『徳川文芸類聚』 俗曲上 第九 「柏葉集」

(目次の題名『能中綱摂の花轢(二人奴)』本文の題名『能中綱摂花轢(二人奴)』)

「そがもやういもせ結ぶの組帯をしめて両社のまつりこそかぶきの花か〔合〕花だしもやたいばやしにきほひよく
〔三津五郎/芝翫出〕「扨も神功皇后のそのいさほしは異国までゆういをしめす一てうの弓のいきおいがんぺきに三韓の王は日本のいぬとゑり付給ふなる〔合〕
「そばにおいきの武者一騎ぐんりよも年も武の内外にたぐいもあらゑびす安々なびきしたがひしも一つはこれなる名珠の徳ヲヽその干珠満珠こそすでに此地へいくさぶね〔合〕諸卒と共に出しほの八十島ちどり友ちどりむら/\かもめ〔合〕こゑそへて沖にうきすのちんりちり/\〔合〕ぱつといそぐもたつなみの水や空なるわだつうみそことも知らぬしほぢより海龍王の欣然と捧げ出たる二個の珠奇瑞はまさにありがたき「君の姿にたれも手をおきなが姫のぼつとりとたけくやはらぐ恋の道
「おらも若い時やナア若い時やおらも色にうき身を八つ七つこゝのしばがきかしこのつまどくんぐり/\くらがりでおてゝん枕をかはした今は夢にもしらぬ雪のつもる昔がなつかしや
「されど力はますらをに勝りはすとも劣りなき君臣和合のかしいの宮高らの神と今もよに拜れ給ふぞを
「祭り二日をあて飲にゆふべも三百はりこんだコリヤコリヤ/\/\してこいさ〔合〕やとい奴のかんばんも汗で流れたつくり髭すみもちりぬるヲヽ扨なちつとかはつて鳥げやり
〔二上り〕「けふのけいごのだて道具がてんかがつてんだ〔合〕ふり/\ふりこめさ〔合〕ふるはさみだれヤレとらが雨とてもふるならとゝんととくり酒石ごき茶碗でやつ付ろとん/\とがらしかつかぢり我等どうふで腹八はいずんずと延したお切米やろか信濃の雪国へ
〔三下り〕「さまは小溝のどぜうやなまずへぬらりくらりできがしれぬ
「ちよいとそこらで若いは二度ない色とそば切はのびてはいかない
「こよひあをとのやくだくしめて〔合〕せどのもゝの木たちあかす
「そりや来た/\よめごのお入はびやう打乗物おそばのつき/゛\かづきは沢山向ふの玄関に出迎ふ人数がお手をとり/゛\すつと通れば座敷は島台〔合〕
「聟さん上下
「嫁御振袖ちよつぴりあたまに帽子をかぶつてさん/\さかづきうたいで引とりばんぜい/\/\ばん/\ぜい〔合〕そのあとはしらねへさつさとやらかせへやらしやんせこつちもねよやれ辻が花
「そもや二人が中々は心でこがれ待明しあふて嬉しき戻りかご互に胸を打明て気も相ぼれのすいたどしかはるまいぞと言しでの神々さんへちかひにかけほんに私がかへ紋の蝶花形にそれいなわしが付たる舞鶴も曽我にゆかりの放れぬが深い縁じやないかいなほんに浮世は色じやもの
〔二上り〕「つらい/\とあふたびにおしやるのエチヤエつらかひまかしよ憂きつとめ/\のこんたんでのエチヤエかわる枕はかづ/\とおしやるのエチヤエ来ても見よかし花やぐら
「勇みいさんでどつこいなこんごうりきまつかせろとこまかせてよいとこな〔合〕てんとびやくらいういてきたサツサよんやせとつかけべいさばよおまきもおなべもぼつたてろおいどがおもくとぼつたてろ
「小づまそろへてしとゝん/\足拍子手拍子拍子よくにぎ大入にいつもさかへ町。

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#奴

分類番号

00-1331211-n2n2n0y1-0001
データ入力日:2016/06/03

清元 二人奴 歌詞