題名

四季三葉草(しきさんばそう)

詞章

声曲文芸研究会『声曲文芸叢書』第3編 清元集(明治42年)

(紫雲庵述)

『とう/\たらり/\あがりらゝりとう〔合〕所千代まで変らぬ色の緑たつ春松の色、そが菊の名も翁草そよやいづくの〔合〕花の瀧〔合〕れい/\と落ちて水の月、素袍の袖も千載の梅が香慕ふ鶯も、初音床しき我が宿の竹も直なる一ト節に〔合〕うつして四季の三葉草〔合〕
『立舞ふ姿いと栄えて〔合〕
〔三下り〕『桃は初心に柳はませた〔合〕
『風のもつれに〔合〕解かゝるこちは海棠莟の儘よ、うら山吹に若楓藤衣ぬしとても、かざす袂の〔合〕桜狩その盃の数よりも〔合〕
『おゝさへ/\悦ありや/\、幸心にまかせたり
『千早振神の昔にあらなくに〔合〕卯の花垣根白浪の、渚の砂さく/\として〔合〕旦の花の富貴草
『女子心は芍薬に、思ふたばかり姫百合の〔合〕まだ葉桜も染ぬのに、そりやあんまりな梨の花、気も石竹に軒の妻〔合〕菖蒲も知らで折添へて、いつか手活の床の花〔合〕
『元の座敷へおも/\とお直り候へ、ようがましやさあらば一枝まゐらせうそなたこそ〔合〕
『君が由縁の色見草、うつらふ水に杜若、池の汀に鶴亀の縁嬉き踊花
〔二上り〕『女郎花宵の約束小萩が傍で〔合〕尾花招けば糸芒、通ふ心の百夜草、こちや/\真実いとしらし、さうぢやいな
『時雨の紅葉寒菊や、水仙清き枇杷の花、花の吹雪のさらさらさつと山茶花や、恵に花のいさをしは、千代に八千代に玉椿、詠め尽せぬ花の時、今も栄へて清元の、納まる家こそ祝しける。

国書刊行会『徳川文芸類聚』 俗曲上 第九 「柏葉集」

国書刊行会『徳川文芸類聚』 俗曲上 第九 「柏葉集」

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分類番号

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データ入力日:2016/05/17

清元 四季三葉草 歌詞