題名

望月(もちづき)

詞章

声曲文芸研究会『声曲文芸叢書』第2編 長唄集(明治42年)

(杵屋正次郎曲)

『夫れ白雲峰を覆ひ、青巌聳えし山頭より、漲り落る清泉の、谺に響く水の音、心耳を澄す幽谷に
『今を盛りと咲き満ちし、牡丹の花の香を慕ひ、戯れ遊ぶ猛獣の、姿を写す谷川や
『峰を仰げば千丈の、雲より落つる瀧の糸、巖に眠る荒獅子も、牡丹に心和らぎて、倶に狂ふぞ面白き
『吉野龍田の花紅葉、更級越路の月雪
『眺め明石の浦舟も、風のまに/\真帆片帆、磯の千鳥と海松布の関を、小淘綾の橋田子の浦、富士の煙の絶間なく、つれなき人を松島や、天の橋立切渡の文殊、きれとは嬉しき名所かな
〔舞〕『妙なりや
『獅子虎囀は時を知る、雨村雲や奏すらん
〔雷序〕〔獅子舞〕『あまりに秘曲の面白さに、なほ/\巡る盃も、舞も進めばいとゞ尚、眠りも来る計なり
『もの/\しやと立掛る〔合〕
『獅子虎囀の舞楽のみぎん、たいきんりきんの獅子頭うてや/\又は八つ撥
『はちをうてやと引寄する
『獅子の座にこそなほりけれ

タグ

#獅子

分類番号

00-2310000-m5t2d3k2-0001
データ入力日:2016/05/16

長唄 望月 歌詞