題名

紅葉売(もみじうり)

詞章

『徳川文芸類聚』第10 俗曲下 『荻江節正本』

「里の子どもがうちつれだちて〔合〕野道やまみちふみわけて〔合〕むすめ盛りやいろざかり〔合〕とて紅葉うりくるよい川もみぢ〔合〕
「松にこととふうら風のをち葉ごろもの袖そへてこかげの。〔合〕ちりをかこふよ/\ところは高砂のをのえの松もとしふりてこの下蔭をおち葉かくなるまでいのちながらへてなをいつまでかいきの松それもひさしき名所かな。〔合〕もみぢ/\もさま/\あれどわたしが折し花紅葉いろと情のふた道すがらかよふやしほのもみぢするかをはつ恋とのちはたがひの思ひ川ふかうなるほどうきなもたかを。〔合〕うらみつらみのすみとがなふもあゝまゝの紅葉のはづかしながら〔合〕まづきしやうせいしをかきもみぢ〔合〕すゑはふうふのせうとうじいづもでゑんをむすぶの神さまをいのるかいあんじもみぢ見に行つうてんの
「おもしろやあれやまざとを見れば〔合〕ふゆがれにいろをそめだすにしきやゑだにからみし〔合〕つたかづらてり葉をちばのその中に〔合〕いろはかはらぬ松と竹〔合〕さゞん花のはなざかりながめひとしほの〔合〕すいせんかんぎくはやざきの〔合〕いろもかもあるむめがゑや
「袖にふりくるしぐれたつたの川なみにぬれてもみぢの色もながれのはてしなや
「なにをうらみに此たるだいてちぎりのうすごほり〔合〕中々恋はわたらじとおもひまはせばげに恋はつらい身にしもうれしさの
「はなのかを見やわれも/\と花をかざりて
「いりくる/\入ます/\三枡どころか
「ぶたいは人の山々や
「四季をり/\の花づくし〔合〕おみやに楓めされよと言葉に花をかざるも紅葉うり。

分類番号

00-2310000-m5m2z2a3-0001
データ入力日:2016/09/14

長唄 紅葉売 歌詞