船頭(せんどう)
歌えす歌えす余波大津絵(かえすがえすおなごりおおつえ)
大津絵船頭(おおつえせんどう)
(目次の題名『歌へす/\余波大津絵(船頭)』本文の題名『歌へす/\余波大津絵』『〔大津絵の内〕船頭』)
(作者 三枡屋二三治)
「船頭殿の顔の色〔合〕じつとながめて竹ぎせる〔合〕おかんだちでもあんべいか
「そりやこそ雷おちてぴつしやり胆ひやす〔合〕
「しのを束ねてつくよな雨にぬれて通ふか〔合〕
「にくからぬ〔合〕共御ひゐきの旦那を送り江戸ぶねの
「わつちやこれでも水道の水がしみわたつたる有難さ〔合〕おめぐみ受けてのぼり船
「オイかしをつきやすヨウ
「あたりやす
「相手きらはぬ勇み肌こはいものなく悪たいをこは/゛\いふも
「コレ雷サア落るなら落ちて見ろことしで丁度廿年の江戸ツ子だへ
「ゑぞ松前のおかたでもまたはあづまのわつちらでも心に二つはないはいな
「これもひとへにみなさまのおかげで小いろも土地がらで
「いふものろけてうけさせる
「此ごろあひるのおんなめに〔合〕
「かゝとじやないがくいこまれこつちも血道をあげ汐に〔合〕客と〔合〕船頭の〔合〕ふたりまへ〔合〕
「とう/\小づりを入あげてとゞのつまりは〔合〕どうかんがへても末はつまらぬごろつきは今日かみなりの仲間入りならひごころにやつてくりよ
〔二上り〕「さてもおかしやくもの上からごろり〔合〕ごろり〔合〕ごろ/\/\とぎやうさんなかみなりどんのいろ恋は〔合〕太鼓腰にくつつけて〔合〕とらの皮の頬被り光つて見せてぶら/\と〔合〕なるがしよざいでそりやこそ〔合〕落ちて〔合〕こひしやるわけもなや
〔ナヲル〕「こいつはとんだ色事といさみはなみを走るもの悪い地口も出たらめにいつもの酒屋へ走り行く。
#変化物 #船頭物
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データ入力日:2016/06/03