題名

草ずり曳(くさずりびき)

詞章

『徳川文芸類聚』第10 俗曲下 『荻江節正本』

(目次と本文の題名『〔小林の朝いな/曽我の五郎〕草ずり曳』)

「はしりかゝつてくさずりを。はるのはじめのことぶきと。ひつぴくともひつちようべい。かつぴくともかつてふべい。ひけど。うごかぬこんりんざいよりはへぬきの。しかも。だい/\かぐらで。あまのいわとを。ひきすてたまふおもしろや。
「身はばんじやくの。おわかしゆなりともあくまで。ひかばうごかじ。
「うごくけしきはなかりけりあさひなほつともてあまし。しやれがこうじてけんかのたねよ。あつかひになりすました
〔せりふ〕「しやん/\
「したに見へるはやつこでごんすかの。てもよくにたつりひげじや。ひげがにたとてやつこでごんすなら。どぢやうなまづが。みんなやつこで/\ごんすかの。しや。ほんにおかしなことでごんすかの。
「ベつそくふみしめときむねははやかけいでんとするところを。あさひななをもせきあがり。ひくにとまらばこらゑて見よ。
〔せりふ〕「モサ/\/\/\
「もつたるうでぼねひきぬくか。お力じまんのおわかしゆさま。こん/\こぶしがやれ/\さて/\くじけてのくかや。そこはなせ。なりやせぬじやまなる。つらにくや。はなせ。とめたとめた
「ばんじんのあらゝげて。くさずりさんまいひきちぎつてさうへぱつとぞのいたりける。あつぱれこゝんのゆうりきやと。きせんじやうげおしなべてみな。おそれぬものこそなかりけれ。

タグ

#曽我物 #草摺引物

分類番号

00-2310000-k3s1z3r2-0001
データ入力日:2016/09/14

長唄 草ずり曳 歌詞