題名

雁金(かりがね)

本名題

色増栬夕映(いろまさるもみじのゆうばえ)

詞章

声曲文芸研究会『声曲文芸叢書』第3編 清元集(明治42年)

(資料の題名『色増栬夕映』)

(河竹其水述作)

『雁金を〔合〕結びし〔虫厨〕も昨日今日〔合〕残る暑さを忘れてし、肌につめたき風たちて、昼も音を鳴く蟋蟀に〔合〕哀れを添る秋の末〔合〕
〔三下り〕『我身一つにあらねども〔合〕憂にわけなき事にさへ〔合〕露の涙のこぼれ萩、曇り勝なる空癖に〔合〕夕日の影の薄紅葉、梅も桜も色変る、中に常磐の松の色
『まだ其時は卯の花の、夏の初めに白川の、関はなけれど人目をば〔合〕厭ふ隔ての旅の宿〔合〕飛交ふ蝶に灯火の、消て若葉の〔合〕木下闇〔合〕
『思はぬ首尾にしつぽりと、結びし夢も〔合〕短夜に覚て恨みの明の鐘〔合〕
『空ほの暗き東雲に、木の間隠れの時鳥、鬢のほつれを掻あげる〔合〕櫛の雫か雫か雨か、濡て嬉しき〔合〕朝の雨
『はや夏秋もいつしかに〔合〕過て時雨の冬近く、散るや木の葉のばら/\と、風に乱るゝ萩芒
『草の主は誰ぞとも、名を白菊の咲出て、匂う此家ぞ知れける

分類番号

00-1331211-k1r2g1n4-0001

音源(宣伝枠)

 
データ入力日:2016/05/17

清元 雁金 歌詞