雷(かみなり)
四季写土佐絵拙(しきうつしとさえのふつつか)
(資料の題名『四季写土佐図拙』「船頭」と一緒に掲載)
(西沢一鳳述)
『夕立や田を見廻りの神鳴も、富士と筑波を右左、晴渡りたる雲の上、平気で洒落て鼻唄で
『下の遊びの羨まし、チト遠見と摺火打、雲と見紛ふ煙かな
『下界遥に見渡せば
『木の間/\に茶船が見ゆる、艪を押す声のヱイサツサ
『さつと屋根舟で弾く三味線の、中の小唄の顔見たや
『さへつ押へつ天目酒に、さんなんよつの無理酒は、エエ畜生奴が洒落のめす、此方も負じと持前の、太鼓拍子で一踊
『鐘と念仏でわしや暮すなら、雲とまかせてわたりやせん〔合〕鈍な事して太鼓を落した、こんな錨で引上よか
『三千余町成田屋の、其稲妻の師の光り、音も高島屋と鳴響き、雲間/\と駆り行く/\
※『声曲文芸叢書』では「夕月」とまとめて「四季写土佐図拙」として掲載。
#変化物
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データ入力日:2016/05/17