題名

鶴亀(つるかめ)

詞章

声曲文芸研究会『声曲文芸叢書』第2編 長唄集(明治42年)

(杵屋六左衛門作)

〔シテ〕『夫れ青陽の春になれば〔合〕
『四季の節会の事始
〔ワキ〕『不老門にて日月の、光を君の叡覽にて
〔シテ〕『百官郷相袖をつらね、
〔ワキ〕『其の数一億百余人
〔シテ〕『拝をすゝむる万呼の声、一同に拝するその音は
〔ワキ〕『天に響きて
〔シテ〕『夥し
〔ツレ〕『庭の砂は金銀の、玉を連ねて敷妙の、五百重の錦や瑠璃の扉〔合〕
『硨磲のゆき桁
『瑪瑙の橋〔合〕
『池の汀の鶴亀は、蓬莱山もよろならず、君の恵ぞ〔合〕
『ありがたき、
〔ワキ〕『いかに奏聞申すべき事の候
〔シテ〕『奏聞とは何事ぞ
〔ワキ〕『毎年の嘉例の如く鶴亀を舞はせられ、其の後月宮殿にて舞楽を奏ぜられうずるにて候
〔シテ〕『兎も角も計らひ候へ
『亀は万年の齢を経、鶴も千代をや重ぬらん
〔二上り〕『千代の例の数々に、何をひかまし姫小松、齢にたぐふ丹頂の、鶴も羽袖をたをやかに、千代を重ねて舞ひ遊ぶ〔合〕
『みぎりに茂る呉竹のみどりの亀も幾万代も池おに、すめるもやすき君が代を、仰ぎかなでゝ鶴と亀
〔ツレ〕『齢をさづけ奉れば君も御感のあまりにや、舞楽を奏じて舞ひ給ふ
〔本調子〕『月宮殿の白衣の袂〔合〕
『/\、いろ/\妙なる花の袖
『秋は時雨の紅葉の羽袖、冬は冴え行く雪の袂をひるがへす、薄紫の雲の上人の舞楽の声々に、霓裳羽衣の曲をなせば
『山河草木国土ゆたかに、千代万代と舞ひ給へば、官人かよてう御輿をはやめ、君の齢も長生殿に/\、還御なるこそ目出度けれ

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#松羽目物

分類番号

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データ入力日:2016/05/11

長唄 鶴亀 歌詞