#author("2016-09-21T15:37:42+09:00","default:Tomoyuki Arase","Tomoyuki Arase") #contents *題名 [#ae2ea9a2] 鞍馬山(くらまやま) *詞章 [#la5adae7] **声曲文芸研究会『声曲文芸叢書』第2編 長唄集(明治42年) [#g73eafa0] 『夫れ月も鞍馬の影うとく、木の葉おどしの小夜嵐、物騒がしや貴船川、天狗だをしの夥しく、魔界の巷ぞ恐しき〔合〕 『爰に源家の正統たる、牛若丸は〔合〕 『父の仇、平家を一ト太刀恨まんと、夜毎詣づる多聞天、祈念の疲れ岩角に、暫しまどろむ肱枕 『思ひ出せば我未だ三才の時なりしが、母常盤の懐に抱へられ、伏見の里にて宗清が、情によりて命助かり、出家をせよと当山の、東光坊へ預けられしを、数へて見れば一ト昔、十余年の星霜経れば、稚心に忘れずして、今目のあたり見たる夢、それにつけても父の仇、剣道修業なすと雖、我一向の生兵法、願へば神の恵にて、本望とぐる時節を待たん、イデヤ琢磨の修業をなさん 『木太刀かまへて身がまへなす〔合〕 『時しも俄に風起り、天狗礫のばら/\と、鳴動なして凄まじし 『遥かの杉の梢より、又もや怪しの小天狗〔合〕 『木太刀うちふり立向へば 『シヤ小賢しと牛若丸〔合〕 『つけいる木太刀を払ひ退け〔合〕 『上段下段〔合〕 『さそくの働き〔合〕 『勝負如何にと霧隠れ、うしろに伺ふ〔合〕 『僧正坊〔合〕 『勝り劣らぬ〔合〕 『両人が木太刀の音は谺して、めざましくも亦勇ましゝ 『さしもの天狗もあしらひ兼ね、跡をくらまし失せにけり/\ *その他の情報 [#jc642d1f] 安政3年(1856)11月 二世杵屋勝三郎作曲 *関連項目 [#dbde17ab] [[宗清(常磐津) ]] *タグ [#e352dabd] *分類番号 [#y8657b2b] 00-2310000-k3r1m1y1-0001 RIGHT:長唄 鞍馬山 歌詞