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- 三社祭(清元) へ行く。
#author("2016-10-21T11:12:29+09:00","default:Tomoyuki Arase","Tomoyuki Arase")
#contents
*題名 [#r91cd217]
三社祭(さんじゃまつり)
*変化物としての題 [#vbda4baa]
弥生の花浅草祭(やよいのはなあさくさまつり)
*別題 [#cfaf23e1]
善玉悪玉(ぜんだまあくだま)
*詞章 [#s300a8bb]
**声曲文芸研究会『声曲文芸叢書』第3編 清元集(明治42年) [#i184ccbb]
(資料の題名『弥生の花浅草祭』)
(瀬川如皐述)
『弥生半の花の雲〔合〕鐘は上野か浅草の、利生は深き宮戸川、誓の網の古や、三社祭の氏子中
『洩れぬ誓や網の目に、今日の獲物も信心の〔合〕御蔭御礼に朝参り、浅草寺の観世音、網の光は夕あしや〔合〕昼網夜網に凪もよく、乗込む〔合〕河岸の相場にしけは〔合〕生貝生鯛生鰯、なまぐさはんだばさらんだ、わびた世界ぢやないかいな〔合〕そなた思へば七里が灘をのふ、命や捨貝きた物なしかへもどろふよ、捨貝来た物命や〔合〕捨貝来た物なしかへもどろふよ、サアサ何としよかどしよかいな
『撞いて呉りやるな八幡鐘よ、可愛いお人の目をさます、お人の人の可愛/\お人の目をさます、サアサ何としよかどしよかいな
『帰りましよ待たしやんせ、憎や鴉が鳴くわいな
『斯る折から虚空より、風なまぐさく身に入むる、呆れて暫し両人は、大空きつと見あぐれば
『善か悪かの二つの玉
『あらはれ出たは
『こいつは稀有だな
『あゝら〔合〕不思議やな〔合〕ひとつ星なら〔合〕長者にも、並んで出たる二ない星、あらはれ出たる二つ玉、思ひがけなく落散る風の、ぞつと身に入み狼狽伏し、悶絶するこそ〔合〕
『悪にとつては〔合〕ことも愚かや〔合〕悪七別当〔合〕悪禅師〔合〕保元平治に悪源太、梶原源太は梅が枝を、蛭の地獄へ落した験も有とかや〔合〕
『是は昔の物語
『それがいやさに気の毒さに、をいらが宗旨は有難い、弘法大師のいろはにほへと〔合〕変る心はからくり的、北山時雨ぢやないけれど〔合〕
『ふられて帰る晩もあり、夫でお宿の首尾もよく〔合〕兎角浮世は儘にはならぬ〔合〕善に強きはコレ善の綱、牛に引れて善悪は、浮れ拍子のひと踊
〔二上り〕『早い手玉や品玉の〔合〕品よく結ぶ玉襷、かけて思の玉櫛笥〔合〕開てくやしき玉手箱〔合〕
『かよふ玉鉾玉松風の、もとはさゝんさでうたへや/\〔合〕浮れ鴉の烏羽玉や、うややれ/\/\、そうだぞ/\声々に
『しどもなや
『うたふも舞も法の奇特に善玉は、消えて跡なく失せにけり
**国書刊行会『徳川文芸類聚』 俗曲上 第九 「柏葉集」 [#i6ac6f63]
(目次の題名『弥生の花浅草祭(悪玉)』本文の題名『〔善玉/悪玉〕弥生の花浅草祭(三社祭)』)
(作者 瀬川如皐)
「弥生なかばの〔合〕花のくも〔合〕かねは上野か浅草の利生は深き宮戸川ちかひのあみのいにしへや三社まつりの氏子中
〔三津五郎/芝翫出〕「もれぬ誓や網の目にけふの得物も信心のおかげお礼に朝参り浅草寺の観世音網の光りは夕あじやひる網夜あみになぎもよく乗込かしの相場にしけば〔合〕生貝生鯛生鰯なまぐさばんたばさらんだわびた世界じやないかいな
「そなた思へば七里が灘をのふ命や捨がひ来たものなじかへ戻らふよ捨がひ来たもの命や捨がい来た物なじかへ戻らふよサツサ何としよかどしよかいな
「ついてくりやるな八まんがねよかはひお人の日をさますお人の人のかはひ/\お人の/\目をさますサツサなんとしよかどしよかいなかへりましよ待たしやんせにくや烏がなくはいな
「かゝる折から虚空より風なまぐさく身にしむるあきれてしばし両人は大空きつと見上ぐれば
「善か悪かの二つの玉
「あらはれ出たは
「こいつはけうだな
「アヽラ不思議やなア
「一つ星なら〔合〕長者にもならんで出たる二ない星あらはれ出たる二つ玉思ひがけなく落散る風のぞつと身にしむうろたへぶし悶絶するこそ〔合〕
「悪にとつてはことも愚かや〔合〕悪七べつとう〔合〕悪禅師保元平治に悪源太梶原源太は梅が枝をひるの地獄へおとしたためしもあるとかや
「これは昔の物語
〔タヽキ〕「それがいやさに気の毒さにおいらが宗旨は有難き弘法大師のいろはにほへとかはる心はからくりまどきた山しぐれじや〔合〕ないけれど〔合〕
〔カン〕「ふられて帰る晩もありそれでお宿の〔合〕首尾もよく〔合〕
「とかく浮世はまへにはならぬ〔合〕善に強きはコレ善の綱
「中にひかれて善悪はうかれ拍子のひとおどり
〔二上り〕「 はやい手だまや品玉のしなよくむすぶたまだすき〔合〕かけておもひの玉くしげ〔合〕あけてくやしきたまてばこ〔合〕
「かやうたまぼこたま松かぜのもとはさゞんざでうたへやうたへや〔合〕うかれがらすのうば玉やうややれ/\そふだぞ/\声々にしどもなや
〔ナヲル〕「うたふもまふものりのきどくに善玉は消えてあとなく失せにけり。
*その他の情報 [#bd4a5c53]
天保3年(1832)3月 二世瀬川如皐作詞 初世清元斎兵衛作曲
『魁曽我後日、桜時女行列』(さきがけそがのごにち、さくらどきおんなぎょうれつ)の大切所作事
*関連項目 [#ba8918bd]
*タグ [#x8120487]
#祭礼物 #変化物 #物尽くし(玉)
*分類番号 [#g3916ec4]
00-1331211-s1n0z2y1-0001
*音源(宣伝枠) [#m4afa38b]
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RIGHT:清元 三社祭 歌詞