#author("2016-10-21T11:08:39+09:00","default:Tomoyuki Arase","Tomoyuki Arase")
#contents
*題名 [#bf6f99ff]
傀儡師(かいらいし)
*変化物としての題 [#xd131ed3]
復新三組盃(またあたらしくみつのさかずき)
*詞章 [#h4dcc0ea]
**声曲文芸研究会『声曲文芸叢書』第3編 清元集(明治42年) [#f0c32ec7]
『蓬莱の島は目出度い島での、黄金枡にて米量る、紗の/\袴紗の袴よの
『竹田の昔はやし事、誰が今知らん傀儡師
『阿波の鳴門を小唄とは、晋子が吟の風流や、古き合点で其の儘に
『小倉の野辺の一本薄いつか穂に出て尾花とならば、露がねたまん恋草や
『恋ぞつもりて淵となる、淵ぢやごんせぬ花嫁に、媒人を入れて祝言も、四海浪風穏かに下戸のふりして口きかず、物もよく縫ひ機も織り、心よさそなかみさまの、三人持し子宝の、惣領息子は親に似て、色と名がつきや夜鷹でも、瞽女でも巫女でも梓女でも、可愛/\がおちあふて
『女に浮身やつしごと
『二番息子は堅蔵で、ほき/\折れるとげ茨
『三番息子は色白でお寺小姓にやり梅の、吉三と色をも夕日影
『それとお七はうしろから
『見る目可愛き水仙の、初に根締の嬉しさに、恋といふ字の書初を、湯島にかけし筆茅花、八百屋万の神さんに、堅く誓ひし縁結び、必ずやいの寄添へば
『そこらへひよつくり弁長がいよ/\色の実生たち、差合繰らずにやつて呉りよ
『やれどらが如来
『やれ/\/\/\おぼくれ
『ちよんがれちよつと
『其処等で
『ちよつくらちよつと
『聞てもくんねへ
『嘘ぢや御座らぬ本郷あたりの
『八百屋のお娘が十六さゝげにならない先から
『お寺の小姓に
『ちよつくらけへつて
『そつくりけへつて
『ひつくらけへつて
『ぶつくらけへつて
『あの子におぼくれ
『ほうれんさうでは
『折を松茸根芋とやらかし
『互に初物しめじで忘れず
『二世も山椒もかいわりなんすな
『末は女夫にならづけなんぞと、小老たかためを松露の証に、きしやうが書たり
『小指を胡瓜は去とは/\、うるせへこんだにホウ
『奇妙頂礼
『どら娘
『これはさて置き
『既に源氏の御大将、御曹子にてまします頃、長者が姫と語らひも、小男鹿ならで笛による
『想夫れんりの恋すてふ、おしあかつきのかごとにも
『矢矧の橋は長けれど、逢ふたその夜の短さよ、ヨイ/\/\/\よいやさ
『よいやさをのこ
『女と数度の戦に、勝鬨あげくに大物の、うらみつらみも波の上
『抑々これは桓武天皇九代の後胤、平の知盛幽霊なりアラ珍らしや
『いかに
『どうだ
『義公さて
『娑婆以来馴染の弁州伊勢駿河、早く盃サアさし汐吸物椀にて叶ふまじと、浮てちらして拍子取
『すいてふゑいちや/\、すいやい/\すいやい、みんちやアうつゝなや
『やつちや子供よ振鼓、そこで中よう遊べさ
『花が見たくばノウそれ/\芳野へ御座れ
『そりや嘘なんの今頃花があろ、イエイナやがて咲きます六つ花、そりや/\/\ほんかいな、木毎にへ見事にへ、景色よし野の花と雪
『面白や
『詠めありあふ箱鼓、とり/゛\なれや鳥籠と、替ればはつと忽ちに、雀追へて慕ひ行く
**国書刊行会『徳川文芸類聚』 俗曲上 第九 「柏葉集」 [#cd487546]
(目次・本文の題名『復新三組盞(傀儡師)』)

「蓬莱の島はめでたい島での〔合〕こがね枡にて米はかる紗の/\はかま紗のはかまよの〔合〕
「竹田のむかしはやし事〔合〕たが今しらん傀儡師
「阿波の鳴門を小唄とはしんしがぎんの風流やふるきが合点でそのままに〔合〕
「小ぐらののべの一本すゝき〔合〕いつか穂に出て尾花とならば〔合〕露がねたまん恋ぐさや〔合〕
「恋ぞつもりて淵となるふちじやごんせぬ花嫁に〔合〕仲人を入て祝言も四海波風おだやかに下戸のふりして口きかず物もよく縫ひ。はたも織り〔合〕心よさそなかみさまの三人持し子宝の〔合〕総領むすこは親に似て〔合〕色と名が付きや夜たかでもごぜでも〔合〕みこでもいちこでも〔合〕かあい/\が落おふて〔合〕
「女にうき身やつし事〔合〕
「二番むすこはかたぞうで〔合〕ぽき/\折れる〔合〕とげいばら
「三番むすこは色白でお寺小姓に〔合〕やり梅の吉三となをも夕日かげ
「夫とお七は後から〔合〕
「見るめかはゆき水仙の初にねじめの嬉しさに恋といふ字の書初を湯島にかけし筆つばな
「八百屋万の神さんにかたく誓ひし縁結び
「必ずやいのとよりそへば
「そこらへひよつくり弁長がいよ/\色のみばへたちさし合くらずにやつてくりよ〔合〕
「ヤいどらがによらひヤレ/\/\/\おぼくれ
「ちよんがれちよつと
「そこらで
「ちよつくらちよつと
「きいてもくんねへ
「うそじやござらぬ本郷あたりの〔合〕
「八百屋のおむすが十六さゝげにならない先から〔合〕
「お寺の小姓にちよつくらけへつて
「そつくりけへつて
「ひつくらけへつて
「ぷつくらけへつて
「あの子におぼくれ〔合〕
「ほふれんそふでな
「折を松だけねいもとやらかし〔合〕
「たがいに初物しめじでわすれず
「二世もさんしよもかいはりなんすな
「末は女夫にならづけなんぞとこませたかためを〔合〕松露のしるしにきせうが書たり小ゆびを木瓜はさりとは/\〔合〕うるさいこんだにホヽオ
「帰命頂礼どらむすめ〔合〕
「これはさておき
「既に源氏の御大将御曹子にてまします頃長者が姫とかたらひもさをしかならでふえによる
「想夫れんりの恋すてうおしあかつきのかごとにも
「矢はぎの橋はながけれど〔合〕逢ふた其夜の短かさよ〔合〕ヨイヨイ/\/\よいやさ〔合〕
「よいやさおのこ
「女とすどの戦に〔合〕かちどき上げに大物の恨みつらみも波の上
「抑これは桓武天皇九代の後胤平の知盛幽霊なりアヽラめづらしや
「いかに
「どふだへ
「よし公
「しやば以来
「なじみの弁しういせするが早々盃サアさし汐すい物わんにて叶ふまじと浮てちらして拍子とり
「すいてうゑいちや/\〔合〕すいやい/\〔合〕すいやいみんちや〔合〕うつゝなややつちや子供よふり鼓そこで中よふ遊べサ
〔二上り〕「花が見たくばノウそれ/\吉野へござれソリヤ嘘やなんの今頃花があろイエイナやがて吠ます六の花ソリヤ/\/\けんかいな木毎にへ見事にへ景色よしのゝ花とゆきおもしろや
〔ナヲル〕「詠ありあふ箱鼓とり/゛\なれや鳥かごと替ればぱつと忽に雀追はへてしたひ行く。
*その他の情報 [#f67f5d7d]
文政7年(1824)9月初演 二世桜田治助作詞 初世清元斎兵衛作曲
*関連項目 [#ab334c88]
*タグ [#t321a400]
#変化物 #チョボクレ
*分類番号 [#y5ccad17]
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*音源(宣伝枠) [#u2a6a3ed]
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RIGHT:清元 傀儡師 歌詞