#author("2016-10-21T11:12:45+09:00","default:Tomoyuki Arase","Tomoyuki Arase") #contents *題名 [#j73d1965] 四季三葉草(しきさんばそう) *詞章 [#sd1fa778] **声曲文芸研究会『声曲文芸叢書』第3編 清元集(明治42年) [#qdb60704] (紫雲庵述) 『とう/\たらり/\あがりらゝりとう〔合〕所千代まで変らぬ色の緑たつ春松の色、そが菊の名も翁草そよやいづくの〔合〕花の瀧〔合〕れい/\と落ちて水の月、素袍の袖も千載の梅が香慕ふ鶯も、初音床しき我が宿の竹も直なる一ト節に〔合〕うつして四季の三葉草〔合〕 『立舞ふ姿いと栄えて〔合〕 〔三下り〕『桃は初心に柳はませた〔合〕 『風のもつれに〔合〕解かゝるこちは海棠莟の儘よ、うら山吹に若楓藤衣ぬしとても、かざす袂の〔合〕桜狩その盃の数よりも〔合〕 『おゝさへ/\悦ありや/\、幸心にまかせたり 『千早振神の昔にあらなくに〔合〕卯の花垣根白浪の、渚の砂さく/\として〔合〕旦の花の富貴草 『女子心は芍薬に、思ふたばかり姫百合の〔合〕まだ葉桜も染ぬのに、そりやあんまりな梨の花、気も石竹に軒の妻〔合〕菖蒲も知らで折添へて、いつか手活の床の花〔合〕 『元の座敷へおも/\とお直り候へ、ようがましやさあらば一枝まゐらせうそなたこそ〔合〕 『君が由縁の色見草、うつらふ水に杜若、池の汀に鶴亀の縁嬉き踊花 〔二上り〕『女郎花宵の約束小萩が傍で〔合〕尾花招けば糸芒、通ふ心の百夜草、こちや/\真実いとしらし、さうぢやいな 『時雨の紅葉寒菊や、水仙清き枇杷の花、花の吹雪のさらさらさつと山茶花や、恵に花のいさをしは、千代に八千代に玉椿、詠め尽せぬ花の時、今も栄へて清元の、納まる家こそ祝しける。 **国書刊行会『徳川文芸類聚』 俗曲上 第九 「柏葉集」 [#c98724b9] (作者 三枡屋二三治) 「とう/\たらり。たらりら。たらり。あがり。らゝりどう 「ところ千代迄かはらぬいろのみどりたつはる松の花そがぎくの名もおきなぐさそよやいづくの〔合〕花のたき〔合〕れい/\と落て水の月すわふの袖も千歳の梅がかしとふ鶯も初音ゆかしき我やどの竹も直なる一卜ふしに〔合〕写してしきの三ばさう 「立舞ふ姿いとはへて 「桃は初心に柳はませた風のもつれにとけかゝるこちや海棠莟の侭ようら山吹に若かへで藤色ごろもぬしとてもかざす袂の桜狩 「そのさかづきのかづよりも〔合〕 「おゝさへ/\悦びありや/\さいはい心に任せたり 「ちはやぶる神の昔にあらなくに 「卯の花がきねしらなみのなぎぎのいさごさく/\としてあしたの花の富貴草 「女子心は芍薬に思ふたばかり姫百合の〔合〕 「まだ葉桜も染ぬのにそりやあんまりな梨の花きも石竹にのきのつま 「あやめもしらで折そへていつか手いけのとこの花 「もとのざしきへおも/\とお直り候へやうがましやさあらば一枝参らせう 「そなたこそ 「きみがゆかりのいろみぐさうつろふ水にかきつばた池のみぎはに鶴亀のゑにしうれしきおどり花 〔二上り〕「おみなへし〔合〕よひの約束小はぎがそばでおばな招けばいと薄〔合〕通ふ心のもゝ夜草こちやこちや〔合〕しんじついとしらしそふじやいなおもしろや 〔ナヲル〕「時雨の紅葉寒菊や水仙きよきびはの花花の吹雪のさら/\さつとさゞんかや恵に花のいさほしは 「千代に八千代の玉椿ながめつきせぬ花の時今もさかへて清元のおさまる家とぞ祝しける。 *その他の情報 [#t15d31d5] 天保9年(1838)夏 紫雲庵作詞 二世清元斎兵衛作曲とされている *関連項目 [#h517d607] *タグ [#cd40651b] #三番叟物 #松羽目物 *分類番号 [#c2a497f4] 00-1331211-s2k2s1n0-0001 RIGHT:清元 四季三葉草 歌詞