#author("2016-10-21T11:11:34+09:00","default:Tomoyuki Arase","Tomoyuki Arase")
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*題名 [#fb7c4954]
雲助(くもすけ)
*本名題 [#c2e0ce93]
花の雲助合肩,花雲助合肩(はなのくもすけあいかた,はなのくもすけてあいかた)
*別題 [#lef48475]
女雲助,花の雲助(おんなくもすけ,はなのくもすけ)
*詞章 [#le587769]
**国書刊行会『徳川文芸類聚』 俗曲上 第九 「柏葉集」 [#a4cf91ca]
(作者 松井幸三)

「水の流れと人の身〔合〕の果はどふなる事じややら。どふともかうとも〔合〕今更に〔合〕愚癡は言やんな気楽がましよいとし可愛に〔合〕そやされて〔合〕かゝつた恋の取持に蝿じやなけれど雲介と〔合〕落ても。雲の名は抜けぬ。世は逆さまな営も〔合〕昔や金持地面持〔合〕今は分持とんぼ持〔合〕餅じや恐れる酒なら来なせ〔合〕酔ばナア酔ふほどナアエ。長持や軽い。ヤツトコ道心仏の性かへ何のこつたへ女で。男のまめ煎はあられもないじや〔合〕ないかいな直な街道横に行く〔合〕交こぜふしでやりやんせう
〔二上り〕「登り夜船の櫂や艪じやとて揖を取つたへ〔合〕佐田や平方。淀水に車がくる/\と。伏見へ着くエオヽイ/\親父殿。其金こつちへ貸てくれ。与一兵衛恟り仰天しイエ/\金ではござりません
「娘化粧すりや。狐がのぞく
「塞の河原の地蔵尊〔合〕一つとヤア一夜明れば賑かで/\飾り立てたる
「松一木替らぬ
「色の世界に色なき者は
「わしとかゝさんと糸取つてゐたら。トノ事いの
「東上総のいちみの群。村の小名をば金
「沖に見ゆるは肥後様のエソレ/\船よ紋は九つ九曜の星
「蝶々とまれや菜の葉がいやならよしの先へ〔合〕とまらんせ〔合〕
「とまる宿々部屋部屋の。身の上咄しもおかしかろ
「是でもわつちは〔合〕流れの身登り詰たる山がたに星の二つもついた者味噌揚巻じやなけれども〔合〕月じや花じやに。うか/\と。おごりつくした。間夫くるい〔合〕それから末は並長家一畳半も玉の床〔合〕
「来る度々に。貸せ/\と。金のなる木は。持つまいし。
「ましてつとめの身じやものを
「その勤より気の重い。そも自らは。雲井の上の宮仕へ。三十一文字がかけはしの恋ゆゑ位をずるずると天からすべり落の人。多くの恋の歌所でも。烏丸ではないわいな
「わしは越後の後家の子で。浜も田畑も沢山に。その仕事さへ手にやつかぬ〔合〕かの獅子舞の角兵衛どんにうち込んで〔合〕これが野中の一本杉を〔合〕ぬしと思ふて抱付いて〔合〕顔もからだも脂だらけ〔合〕
「陀羅尼千巻よみし身も。熊野へ出たが堕落のはじめ。まろ太船じやと名にたてられて。ちと。かんしやくもつむりにめでて。仏の御手の〔合〕縁の綱はじめて往生。びつくり比丘尼の〔合〕なれのはて
「宗旨ちがひの神のつげ〔合〕千早ふるびし恋咄し〔合〕京の小原の。あづさみこ。湯立の時に負はれた男。ついいたづらが評判の。名さへたかまが腹の中たゞではないと〔合〕なぶられて〔合〕とう/\とうかみ。縁でこそ〔合〕こゝにあつまるのら仲間。手がらものでは〔合〕ないかいな。これも気さんじ酒きげん
〔二上り〕「よし野の山を雪かと見れば〔合〕雪じやござらぬナア是の。花のふゞきで。こんこんござるよこれの。エゝうぬはなぜ見えぬか〔合〕午の刻だにサツサなんの気の。まよひだ
「立田の〔合〕川を錦と見ればにしきじやござらぬナア是の紅葉のしがらみでごん/\ござるよ〔合〕これのエヽうぬはなぜに見へぬか〔合〕午の刻だに。サツサなんの気の迷だ〔合〕
「酒にうかるゝ色上戸ハアおもしろや
「実に全盛の色遊び賑はしかりける次第なり/\。
*その他の情報 [#db9e6243]
松井幸三作詞 二世清元延寿太夫作曲
*関連項目 [#cb9051af]
*タグ [#xea93281]
*分類番号 [#t57c8c37]
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RIGHT:清元 雲助 歌詞