#author("2016-10-20T15:54:30+09:00","default:Tomoyuki Arase","Tomoyuki Arase")
#contents
*題名 [#na5023a9]
風流廓万歳(ふうりゅうくるわまんざい)
*詞章 [#x042105b]
**『徳川文芸類聚』第10 俗曲下 『荻江節正本』 [#m32861fe]
〔あやめ〕「とくわかに御ぜんせいと女郎もさかへさふらひける
〔伝九郎〕「あいきやう有てぼつとりものとしたちかへるあしたにはきやくをおくり大もん口
〔あやめ〕「あさひかゞやく玉のかんざしつむりにさいて
〔伝〕「しやならしやならと中の町をあるきしはまことにめでたふさふらひける
〔京五郎〕「こりやほうゐんをちややもちやにしたな
〔伝〕「小林はさぶらひそれだによつてじやまになるぼうずめをばまことにめでたふさふらひける/\けるはやい
〔あ〕「これさいわか此ごろ五てう町を七種のひやうしにあはせて女郎の名よせ歌をうたふてとをるがしらずかや
〔伝〕「そりやまた何を
〔あ〕「そもそも女郎のなよせ歌きせ川亀ぎく
〔伝〕「まひづる若竹わかむらさき名も高を
〔あ〕「さてまた太夫といふわけはしんのしくわうのあまやどり
〔伝〕「そのときつけた名といふはこれ大きなるうそ八百
〔あ〕「第一にけいせいはなじまぬきやくもおもふふり
〔伝〕「大かた涙でやるうちに新ぞうなどは中なみだたゞめそ/\/\めそ/\となくばかり
〔あ〕「太夫のなみだは大なみだ大きなあめのふるごとしさらによつて大雨とかきならべて太夫とよますかなづかひ
〔伝〕「そのうそなみだをほんにして二てうのをぶねなにしおふおせやれおのこ椎の木じやしちやつぼはんぶんじやはららつほういたなみとや花川どこゝ浅草のくはんぜをん三社ごんげんうちすぎて今戸の橋をくゞるはゆめ
〔あ〕「どてのてうちんやみのよはよしはら計月夜かなまいらせそろのちはぶみをまがきにのぞいてこれたゆふかほが見たさにまたきたはいのふみさんそのやうにござんしてもおやごさんのしゆびはよいかへばんとうさんのしゆびはよいかへよふてもわるふてもくるはづじやはいやい
〔京〕「なぜにへ
〔歌〕「さてもくるはといふことはいかにおやのいけんもわざくれとまゝよ通ひあみがさ夜も日もわかずさまに迷ふてそれでくるはといふはいな
〔伝〕「ゑゝだんな大じん様の御来りんお出のほどをまちかね山のちい/\だもさ
〔あ〕「こりやてい主そうたい太夫がかぶろがきてんがきかぬぞやじたいかぶろといふもののおこりをしらぬによつてきてんがきかぬぞやそのわけをなぜといや
〔京〕「どふじやいな
〔歌〕「さてもかぶろといふはいかに女郎さんたちのまぶぐるひはまゝよやぼなきやくしゆをしこなしぶりのしなのあしきをわしがかぶろといふはいな
〔伝〕「かぶろのいわれをもしろいと中々かんぜねものこそなかりけれ
〔あ〕「ていしゆ此間たのんでおいた太夫が身請のさうだんはどうじやいのてんとぶせいじやぞや
〔伝〕「ちかごろこれは御めいわくか様な事のさうだんにはかみほとけをたのむがよいとりんおつ取てだいぐはんしたてまつる芝あたご上野ぐわん三大じならびにかさもりいなり百日参かないあんぜんはだかまいりのぬれぼうずあゝつめたかろ
〔あ/伝〕「おゝさい若でかした/\まんざい
〔伝〕「まんざい/\/\これ太夫どのまんざいをはやしかけてどこへゆくのだ
〔あ〕「はておくへいてうつはいな
〔伝〕「うつとはつゞみか
〔あ/伝〕「波のゞみか七りがはまのどう/\/\とおとたかきやつ七ごうのほうらい山つるが岡のはをのして松ばが谷にさゝめが谷かめがやつなる寿は百まんねんの御祝ひとほゝうやまつて申す。
*その他の情報 [#k8bb02b4]
*関連項目 [#i13c383c]
*タグ [#ue93f496]
#万歳 #廓
*分類番号 [#cde7206c]
00-2310000-h3a3r2y3-0001
RIGHT:長唄 風流廓万歳 歌詞