紋切り遊び 江戸時代の資料
○紋切形
 題箋『諸職必要紋切形』、楓川市隠著、本屋又助出版、弘化5年(1844年)
 国立国会図書館のデジタル化資料で見ることができます。
 家紋の知識、紋の割り方、文様の描き方を解説し、最後の方に「紋形切様の秘伝」として、紙の折り方、一ッ折十二種、二ッ折十七種、三ッ折十四種、四ッ折十四種、五ッ折十二種の記述があります。

○七夕歌づくし・はさみ細工紋切かた
 江戸後期刊
 謙堂文庫蔵 往来物大系78巻(石川松太郎監修、大空社、1994年)に収められています。
 紋切り遊びの仕方も書いてあります。一部破れと擦れで分からないのですが、一ッ折二十二種、二ッ折二十一種、三ッ折二十二種、四ッ折二十四種、五ッ折二十四種を収めています。
 なお、明治十四年刊『模様紋帳諸職雛形』に全く同じ体裁で、紋切形が収められています。

○紋切形早割独案内
 観龍堂、江戸後期刊?
 東京学芸大学付属図書館の望月文庫にある画像データベースで閲覧できます。
 他の資料には無い紋切形いくつか収められています。収録方法がバラバラなので、収録数は数えていません。

○紋形切様伝
 荒井伊三郎撰図、江戸後期刊?
 東京学芸大学付属図書館の望月文庫にある画像データベースで閲覧できます。
 安政五年五月五日云々との書き込みがあるので、安政五年(1858年)以前の資料の様です。
 左右非対称の紋について、大雑把に紋切形を作って切り取り、非対称部分を後からどうやって切り取るか説明されている点は、他の資料と違うところです。
 一ッ折三種、二ッ折のべ三十一種、三ッ折のべ四十種、四ッ折十二種、五ッ折なし。重複しているものもあります。

2012年2月29日公開

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