題名

長生(ちょうせい)

本名題

栄能春延寿(さかえのはるのぶることぶき)

詞章

声曲文芸研究会『声曲文芸叢書』第3編 清元集(明治42年)

(資料の題名『栄能春延寿』)

『長生の家こそ
『老せぬかどの和歌和歌と、若水汲の朝わかき、お湯殿始庭竃、煙ぞ今日の初霞、棚引にけり〔合〕一ト刷毛に、絵の書初の熨斗宝珠
『玉の櫛笥に髪飾る、白紅とゑもと結、
『結ぶ縁の妹と背も、命ながかけ諸白髪迄、変らぬ中と睦し月の着衣〔合〕流行模様の伊達小袖〔合〕
『仇と色とを濃い紫の、十九や二十は色盛〔合〕
『なまめく風を姿見に〔合〕
『写せば恋の十寸鏡
『月の眉墨〔合〕花の顔、雪の肌の衣紋つき〔合〕
『かいどりしとゝ振る袂、ゆらな手元につま琴の〔合〕
〔二上り〕『ふきと言ふも〔合〕草の名〔合〕めうがと〔合〕言ふも草の名〔合〕富貴自在徳ありて〔合〕冥加あらせ〔合〕給へや、春の花のきんぎよく、くはふうらくに流花ゑん/\の黄鳥は、同じ曲を囀る
『弾初うたふつれ唄や
『そのいろ糸の音にかよふ〔合〕峰の松風松囃子、四海波静にて/\、国も治まる〔合〕代々のためし、射初長閑に弦の音、射垜も菫〔合〕鼓草、春の姿の山笑ふ、笑ふ家には福引の、手に糸遊ぶ綱手縄、真紅の色の厚房や〔合〕飾りたてたるくろの駒〔合〕誰言はねども御召ぞと〔合〕対の口取さめ鞘を、踵うたせて落し差、揃ふ奴の声そろへ
『二人つん/\連立ち、サア/\行べいサア行べい、嬉し目出度のナ日の出まばゆき〔合〕金覆輪の〔合〕鞍は梨地の蹬にあをり〔合〕手綱かい繰りしつとん/\〔合〕りうぐちきりを乗廻し、くるり/\くる/\/\と〔合〕車にあらぬ輪乗の拍子と〔合〕轡の音がりん/\がら/\、りんがら/\〔合〕はいどう/\、はい/\/\、扨々見事なお馬乗初勇ましき
『勇む春駒芦原の、国も目出度き青海波、亀の齢の万々歳、尽せぬ御代こそ目出度けれ。

国書刊行会『徳川文芸類聚』 俗曲上 第九 「柏葉集」

(目次・本文の題名『栄能春延寿(長生)』)

国書刊行会『徳川文芸類聚』 俗曲上 第九 「柏葉集」

分類番号

00-1331211-t2y5a3s4-0001
データ入力日:2016/05/17

清元 長生 歌詞